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ニュースレター 2026年6月

日本で受け取ったもの

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肩書きから離れて見えたもの

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五月後半から二週間半ほど、日本に一時帰国していました。

 

昨年急逝した従兄の一周忌法要への出席が主な帰国理由でしたが、緑が瑞々しい、大好きな季節に日本に帰れる機会を利用し、山梨県清里の森でおいしい空気を思いっきり吸い込んだり、元箱根に近い河原で、夕暮れの淡色の空を眺めながらジョギングしたり。

 

こんなふうに、日本の自然をじっくりと一人で味わうことのできるありがたさを、噛み締めてきました。

 

駆け足で過ごし、あっという間に終わってしまったなあと感じた一時帰国ということではいつもと同じだったのですが、それでも、確実に違う感覚がありました。

 

「シナジー・ファシリテーション」の独立事業主・松下千津、という意識を持って日本の土を踏み締めたのは、もしかしたら今回が初めてだったのではないか、そう感じています。

 

それは、〇〇機関職員という属性がなく、△△大学講師というアイデンティティーも、もうすぐ完全に脱ぎ去るという、一つの肩書きにも縛られない自分として過ごしたから。

 

お世話になっている方々、尊敬する活動をしている方々とお会いし、これから、このような方々とどんな協働をしていきたいか、ということに思いを馳せる時間。これは本当に贅沢な時間だったと思います。

 

解き放たれ、自由にやりたいことを考える時のドキドキ、ワクワクだけでなく、福島に出かけて行った時のように、やるせなさや悲しさ、悔しさ、という気持ちがした時ももちろんありました。

 

それでも今回の帰国を通して私が感じていたのは「インスパイアーされた」という、日本語にするのはむずかしい感覚。

 

大いに刺激を受け、気持ちが鼓舞され、激励してもらったようにさえ感じた、とそんな感覚でした。 

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福島で受け取ったもの

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上の写真は、福島の双葉町で武藤類子さんと撮ったものです。

 

類子さんの存在を初めて知ったのは、2021年の福島原発事故から十年の節目に、オンラインでのイベントを企画していた時。やはり登壇をお願いしていたフレンズ・オブ・ジ・アース(FOE)ジャパンの深草亜悠美さんに紹介していただいたのがきっかけでした。2020年の暮れ頃のことでした。

 

すぐに類子さんの著書を取り寄せ、ネット上にある動画、特に震災の年の九月に行われた「9.19 さようなら原発集会」での彼女のスピーチを聴き、また「福島からあなたへ」の最初に掲載されているスピーチ原稿を読み、鳥肌が立ち、衝撃を受けたことをよく覚えています。

 

その衝撃は、

 

「この人のことを、なんで今まで知らなかったんだろう!」

 

という、驚きと悔しさであったことは確かです。

 

でも、その一方で、脱原発という火傷しそうな重く厳しいテーマについて話されているにも関わらず、そこに、次世代への深い懺悔、起こったこと・失われたものへの悲しみ、そして人々とのつながりを大切にしようとする思い、内外からの被災地への思いやりへの感謝、が満ちていたことへの衝撃でした。

 

類子さんには、オンラインのイベントで2021と昨年の二回、ご一緒させていただきました。2022年の夏には、コロナ禍をへて三年半ぶりくらいに日本に帰国した際、初めて直接お目にかかる機会がありました。東京地裁での、福島県民の「追い出し裁判」の前集会や傍聴、報告会に参加させていただき、類子さんの活動の一面を間近で見させていただきました。

 

四年後の今回、初めて福島原発事故の被災地に行くことが実現したのは、ぜひまたお目にかかりたい、という私の希望に応えて呼んでくださったばかりか、今なお災害の爪痕が残る浜通りや、原発に近い福島県復興記念公園、福島イノオベーション・コースト構想のプロジェクトの一部などにご案内してくださった類子さんと、その連れ合いでいらっしゃる佐藤さんのおかげでした。

 

類子さんが拠点とされている仕事場を見せていただいたりしながら、彼女の穏やかで落ち着いた声を聞き、その優しい表情を見るのは本当にありがたかったのですが、私の心には、どうしても雲がかかったような感覚がありました。

 

記念公園の屋上から臨む広々とした太平洋、そして反対側の遠くに見える青々とした森。南の方角に目をうつすと、遠くに、事故を起こした原発の煙突が見えるのです。

 

一日を過ごした後の帰路は、田村市の船引(ふねひき)駅から、新幹線に乗る郡山駅に向かいました。ちょうど夕暮れ時で、プラットフォームに落ちる夕日、車窓から見えた田んぼ、青々と茂る木々、何とも言えない素晴らしい日本の自然がすぐ目の前に広がっていました。

それが、目に見えない、恐ろしい「放射能」の脅威を受け続けている、

人は、心ゆくまで、安心して、この自然を満喫することが、もはやできない。

 

そんな思いが、車窓から外を眺めながらのしかかっていました。

 

郡山から、東海道新幹線に乗り換える東京に降り立った途端、大勢の外国人観光客、日本人の通勤客、ほかにも、それぞれに道を急ぐ人々・・・と、「普通」に見える日常が続いていたことが何だか、不思議でした。

 

今でも時の止まったような場所があり、そこではなんとなく未来志向の幻影があちこちにあるんだけれども、それでも、止まったままであることには変わりなく・・・

そこを後に残して、すべてのものはどんどん先に進もうとしている・・・
というような、そんな感覚がした旅でした。

 

2021年と2025年に開催したオンラインのイベントの様子、特に武藤類子さんの発表の部分の動画に日・英語での字幕をつけました。ぜひご視聴ください。

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自然が思い出させてくれること

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日本滞在中は、四月からオンラインで開始していた「森林浴ファシリテーター」養成講座の現地講習も受けました。清里に行ったのはそのためです。

 

森林浴の力を実感したのは、三年前の夏に家族でフランスに行った時のこと。


娘とパートナーが、森でのアスレチック・アドベンチャーをしている間、私は木々に囲まれて、彼らの様子を眺めたり、写真を撮ったりしながら待っていました。

 

そして、何だか理由が分からないけれど、「気持ちいい」という言葉では表せないような、エネルギーがみなぎってくる感覚が湧いてきて、本当にびっくりしたのです。

 

大袈裟に聞こえますが、自分の体の細胞の一つ一つが入れ替わり、新しい命をもらっている感じです。

 

森林浴の効果を期待していたどころか、森林浴の概念さえ、遠い昔に聞いたものが、おぼろげに頭のどこか片隅にあっただけです。

 

なぜこんな感覚がするんだろう・・・あ、そうだ!森林浴だ!

 

そう、身をもってその力を感じたのでした。

 

コーチとして、ウェルビーイングや癒しの方法や効果にはもちろん興味を持ってきているのですが、あの経験があって、改めて自然の中で過ごすことの偉大さを思い、森林浴やオウ(Awe:畏敬の念)体験、さらに日本人と自然の関係、神道や縄文時代の本などを読んできました。

 

前回のニュースレターにも書きましたが、最近は、センサリー(感覚を使った)森林浴を、自分の価値観や、大切にしてくれることを思い出す、それらとつながり直すための行動として、組織やグループを対象にワークショップにも取り入れています。

 

今後は、本当に自然の中に入っていく森林浴も含めて、活動に取り入れていきます。

 

実は、今回の帰国直前に、日本語版、英語版の新しい名刺を作りました。今までよりも、もっと私が「どんな課題や状況に対してどんなサービスをどのように行なっているのか」、そんなところに焦点を当てたものにできたと思っています。

 

また、オランダに戻ってから、ホームページでの言葉遣いの刷新もしました。これも、日本での時間がなかったらおそらく出てこなかったアイデアで、まさに、日本での時間が、私にとり、一歩立ち止まって自分の軸を確認する時間になったのだと感じています。

動画を公開しました

 

先日、コーチングのお客様でもあり、友人でもある、品川夏乃さんに、コーチングについて語っていただいた動画を公開しました。

 

  • なぜコーチングを受けようと思ったのか

  • コーチングの効果はどんなことだと思うか

  • セラピーとの違いは

  • 私(松下千津)のコーチングについてどう感じるか

  • AIによるコーチングについてどう思うか

 

そして、もちろん、彼女自身が今までどこでどのような活動をされてきたのかについても語っていただいています。

 

音声は日本語ですが、日本語・英語字幕を両方つけましたので、英語でなら読める、という方にもぜひ観ていただきたい動画です。

また、もしこのような動画を撮ってもいいよ、という英語話者の私のお客様がいらっしゃいましたら、ぜひ、お声がけください。


ご一緒におしゃべりできることを楽しみにしています。

 

動画は、こちらのリンクから視聴できます。

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